kurkku alternativeは、都市生活者が自然や地域、生産者や隣人とのより良い関係性について一緒に学び、生活を循環型、コミュニティ型にシフトしていくために取り組める、オルタナティブな仕組みを提案していきます。
alt-Tokyo 最新のエピソード
#023: 原川慎一郎さん: BEARD オーナーシェフ : 生産者の顔が見えること、消費地である都市の役割、自分ごとを楽しむ、コットンを介した価値の交換
原川慎一郎
東京都内、フランスのレストラン勤務を経て、2012年 目黒にレストラン「BEARD」をオープンし、同年よりChez Panisseへ毎年研修に通い、有機農業と食を通したサステイナビリティについて知識を深め、日本全国のオーガニックファームの開拓に勤める。2017年にはChez Panisseの元総料理長ジェローム・ワーグと共に神田にオーガニックレストラン「the Blind Donkey」をオープンし、日本のレストランにおけるオーガニックやサスティナビリティの重要性を提唱。
2020年12月、長崎県雲仙市で40年以上種をあやしながら有機農法で在来種野菜を栽培している農家・岩崎政利さんに感銘を受け、その大切さを伝えるべく拠点を東京から雲仙市に移し、レストラン「BEARD」をオープン。
現在POPEYEにて「定番料理のニューディール」を連載中。
instagram: shin.harakawa
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[江良]
本日のalt-TokyoはBEARDオーナーシェフの原川慎一郎さんをゲストにお招きしております。今日はよろしくお願いします。じゃ早速ですけれども、僕の方から原川さんのプロフィールをご紹介させていただきたいと思います。東京都内のフランスのレストラン勤務を経て、2012年に目黒にレストラン「BEARD」をオープンされます。2012年からシェパニーズ、アメリカのバークレーの有名なオーガニックレストランに毎年研修に通われて、有機農業と食を通したサステナビリティについての知識を深められ、同時に日本全国のオーガニックファームの開拓に努められました。2017年にはシェパニーズの元総料理長ジェローム・ワーグさんとともに、神田にオーガニックレストラン「the Blind Donkey」をオープンし、日本のレストランにおけるオーガニックやサステナビリティの重要性を提唱されています。それで2020年の12月に長崎県雲仙市で40年以上種をあやしながら有機農法で在来種野菜を栽培している農家、岩崎政利さんに感銘を受け、その大切さを伝えるべく拠点を東京から雲仙市に移してレストランBEARDをオープンされる。
このプロフィールでございますけれども、今ここは雲仙の小浜にあるBEARDに、何年ぶりですかね?3年?2年ぶりぐらい? 今、僕と原川さんと出会うきっかけにもなった、おなじみ中馬君もこちらに来ておりますけれども、あれ、前に来た時も中馬と一緒に来てるね。中馬と一緒に来ました。そうだね。でも相変わらず素敵なお店でね。今日も早速ワインもいただいて、これはどんなワインなんですか?
[原川]
これは北海道のとてもお世話になっている二番通り酒店さんが、小樽ですかね、銭函というところでワインショップやりながらインポートもしてて、彼が、それこそ直接生産者さんに会いに行って送ってもらってるアルザスのリースリングです。
[江良]
すごい爽やかで美味しいですね。で、原川さんとはそれこそ10年か近くですよね。
一番最初に僕たちが今でいうKURKKU FIELDSですね。で、耕すっていう農業法人をやって、そこの卵を中馬君が目黒にあった時のBEARDに持ってってくれて、それで交流が始まったという記憶が、10年近く経つかもしれないですね。それ以来いろいろ、Reborn-Art Festivalでね、食のフードディレクターを、あれは2019年かな?そうですね、2019年に原川さんとジェローム・ワーグさんとでやっていただいたりとか、ap (bank) fesもね、手伝っていただいて、seed ballのワークショップやったりとかね、なんかいろいろとお世話になってるんですけれども。
[原川]
こちらこそ。
[江良]
そういう僕たち、関係性ではあるんですけども、まだ原川さんのことを知らない方も聞いてらっしゃる方にいらっしゃるかもしれないんで、ちょっとこのプロフィールを、よりちょっと深く聞かせていただきたいんですけども、まずはじめに、どこから聞いていくかってところもあるんですけども、原川さんがレストラン「BEARD」オープンされたと。で、そこからこう、シェパニーズに毎年研修に通うようになるっていう。なんかここら辺の時にこう、どういうことを考えてらっしゃって、なんで、シェパニーズに行きたいって思って、通われてて、で、そっちに毎年通われたってことは、なんか多分、あったんだと思うんですよね。なんかこう共感できたっていうか。どういうことがあったのかをちょっと教えてもらうみたいなところから始めてもいいですか?
[原川]
はい。シェパニースを知ったのは、実際はBEARDをオープンする2年前ぐらいですか、2010年あたりだったと思います。まだ、田園調布のレストランに勤めてた時に、近所の自由が丘の駅の古本屋さんで、結構料理の本が豊富に置いてあった古本屋さんがあって、そこで、ある日いろんな料理本の中に、一冊絵本みたいな本があって、これなんだろうと思っておもむろに取ったら、実はアリスウォータースさんの、シェパニースの料理本というか、本当に絵本、子供向けの絵本だったんですね。これ何なんだろうと思って気になり始めたら、ちょうど同時ぐらいに、お世話になった、eatripの野村友里さんが、BRUTUSか何かの企画で、研修に行くっていう記事が出てて、これはあのシェパニースだと。で、調べていくと、なんだかカリフォルニアで地産地消をモットーにしたレストランのようだっていう、ところで、なんかちょっと気になってたんですよ。でもその時はまだ全然、オーガニックがどうとか意識しては全くなくて、まあそんな中、あれですね、2010年の年末に、野村友里さんと、実際、お会いできる機会があって、その時にちょっと、そのシェパニースが何だか気になっているって話をしたら、いろいろお話してくれて。で、翌年に、実は彼らを東京に招いて、食のイベントをやるんだということで、もし、タイミング合えば声かけてくださるっていうことで、その2011年の春頃が予定だったんです。そうしたら、震災が起こり、一度流れてしまったんですけれど。シェパニースのみんなが、震災のこともあったから、なおさら行って、みんなを励ましたり、現地を見に行きたいからっていうことで、その秋に、OPENHarvestっていう集いがあって。その時に声かけていただいて、シェパニーズのジェロームをはじめ、皆さんと一緒に仕事させてもらう機会になって。オーガニック云々っていうよりは、その彼らの働き方がすごく気持ちよくて、ちょっとこう現場に行ってみたいっていうことで、その翌年に自分のお店をオープンする予定だったんですけども、彼らと相談してインターンさせて欲しいと、っていうことで、オープン、お店しつつ、そこからインターンが始まるという。
[江良]
でもその、そんなにこう、原川さんをその時魅了した、彼らのなんていうの、気持ちよさっていうんですか、どういうところだったんですか?
[原川]
なんか本当に僕、フランス、まあキャリア遅いスタートだったんですけど、フランス料理のフィールドで始めて、まあフランスにも短い期間でしたけど行かせていただいて、なんかその、働いてきた厨房って結構、なんていうんですかね、やっぱフランスの料理界って、割と軍隊のスタイルがベースになってるんで、結構体育会系なんですよね。だからなんかこう、競い合うところもあるし、なんかこう、みんなストレスをかけて働く部分がすごいあった気がするんだけど、なんかこう、ストレスをこう、自分にプレッシャーをかけないと美味しい料理は作れないんだと思っていた矢先に彼らが現れて、厨房で本当に楽しそうに、あのー、わきあいあいと料理していて。いや、お前らそんな、なんかゆるい感じで、美味しいもんなんて作れないだろうと思っていたら、出来上がる料理が、すごく美味しくて、いや、なんなんだろうと思って、それがすごく気になって、現場を見たいと。なんか僕、気になると現場に行きたいっていう癖があるみたいで。
[江良]
いいですね、行かないとわからないですもんね。
[原川]
そうなんですよね。それで行ってみようと思ったのがきっかけです。
だからオーガニックだとか、地産地消がどういう現場か知りたいかっていうよりは、働く環境を見に行きたいと思ったら、彼らはそういう活動を長くしていたっていうことを知っていくっていう流れですね。それが僕、2012年に目黒のBEARDを始めた時は、本当にわりとスタンダードなフレンチビストロをちょっと、僕、カナダにしばらく住んでたこともあって、北米の文化にもすごく興味があったので、そういうエッセンスを取り入れた、ちょっと自分なりの新しいビストロみたいなスタイルで始めていたので、いわゆるベースはビストロだったんですけれど、そこからもう刻々と産地巡りを盛んにするようになり、野菜をもっと使いたいとなり、その有機の野菜にフォーカスしていき、生産者さんに向いていくっていう流れになっていきましたね。
[江良]
でもまずはなんだ、そういうみんなカジュアルに、楽しそうに料理をして、本を見つけて気になっていってみたら、彼らは本当に、やっぱり農家さんがいて、農家さんと一緒にレストランが地域で大きくなってきたみたいなぐらい、非常に密接なところがあったりとか、もちろん栽培はオーガニックだし、そういうことを知っていて、ってことになるんだと思うんですけど、そこで感じたオーガニックの良さとか、そういう地産地消の、自分も日本で農家を回るようにやってみようって思ってたっていうのは、向こうではどういう気づきがあったんですか?
[原川]
とにかくシンプルで美味しいんですよね、僕の感覚で。その有機で作られた野菜っていうのは、単純に美味しくて、それが一番大きかったですね。というのと、それをコミュニティとして、やっぱりバークリー、サンフランシスコのあたりは、カウンターカルチャーがすごく盛んなエリアでもあるので、ヒッピーですとかね、なんかやっぱり地球を大事にしようとか、みんなで大切にしようっていう、やっぱりベースがあってなんだと思うんですけど、みんなで協力し合いながら、それを育んでいくっていうところもすごく学びというか、それも美味しさに繋がってるんだなっていうところが、一番大きい発見でしたね。
[江良]
うん。そうですよね。それで、BEARDの料理もそういう影響を、いい意味でインスパイアされて、どんどん美味しくなって。でも、美味しかったですね、当時通ってた。たぶん中馬君とかは僕よりも通ってたと思いますけれども。それで、でもそれでも2017年なんですね。ジェロームさんと一緒に、神田にthe Blind Donkeyをオープンさせていく。でも、ここらへんぐらいまで来ると、あれですよね。なんかこう、もう日本のオーガニックの、食でいうとね、オーガニックのシーンでは、だいぶ、原川さんだったり、ジェロームさんもね、もちろんですけども、なんかこう、そういうシーンを作っていらっしゃったと思いますけども、ここら辺はthe Blind Donkeyを作った時とかは、どういう風にこう、こういうことやっていこうみたいなのって、なんかあったんですか?
[原川]
なんかもうそれは本当にジェロームと、ジェロームはすごくコンセプチュアルな方なので、彼すごく明確にイメージがあって、東京という日本で一番大きな都市の真ん中で、全国、日本全国の有機農家さんにスポットを当てて、紹介していくことをしようという目的で、その神田のお店を始めることになりましたね。
[江良]
それはまた、BEARDよりもなんかさらにこう、原川さんにとっては、結構なんていうの、よりそこがこう立ったような活動になっていったって感じなんですか?
[原川]
そうですね。なんかこう、そのシェパニースとの出会いと経験をもとに、じゃあ日本でそういったことが自分はどういう形でできるのかなと思って、目黒のBEARDを続けていたんですけれど、小さな、ここも小さいんですけど、小さなお店で、やっぱり関われる農家さんの人数っていうのは、やっぱり限られているので、野菜の農家さんでもお二人くらいで十分でしたし、東京ですと青山のファーマーズマーケットもあるので、そこにも通いましたし、それで十分だったので、なんかこう、もう少し大きなスケールで何かできることはないかなと思っていてのジェロームとの話があったので、自分たちのできる形で全国の農家さんをどうフィーチャーできるかっていう風に思っていってましたね。
[江良]
じゃあ結構今まで以上にこう、farmer visitっていうかその生産者さんを訪ねてってみたいなことをより積極的にやって、っていうようなことなんですか?
[原川]
そうですね。2016年にジェロームが日本に来て、本当に二人で一年かけて、北海道から九州まで、沖縄は行けなかったですけども、旅しながら、それを出会った農家さんのお野菜だったりを持ち帰って、週末か何かに、BEARDで料理をしてということを続けて物件探しながらということを1年してましたね。
[江良]
面白いですね。そんな全国旅したんですね。
[原川]
そうですね、いってましたね。
[江良]
でもそれってどうやって、ちなみにちょっとそれるかもしれないんですけど、どういう農家さんにどう回っていこうみたいなのはどういうふうに情報を集めていらっしゃったんですか?
[原川]
僕たちの感覚というか、価値観というか、文脈で、僕が大事だったなと思うのは結局人だと思うんですね。人のつながりとかご縁なので。割と、じゃあどこを回ろうかと思ったときにそういうことをしていこう、と周りの人に言い始めたら、知り合いで北海道に住んでいる人が「じゃあ僕、その地域のいろんな方知ってるから案内するよ」とか逆にその人に相談して、これからこういうことをしようと思っているんだけどって言ったら、リサーチしてくださったりとか、それがちょっと広まっていったら各地域の方から、うちにご案内するんで来ませんか?とかそういう形でつながっていきましたね。だからそんなに例えばウェブ上で有機農家さんとか何かの資料を持って、どこか気になる有機農家さんを探したみたいなプロセスは踏んでないですね。人のご縁で出会っていった方たちと今も繋がっているっていう流れでしたね。
[江良]
ちなみにこれもあれですけど、そうやって繋がっていくじゃないですか?やっぱり野菜なんで、美味しいおいしくないってあるじゃないですか?あと、人の紹介で会ってみたけれども、やっぱりちょっとなんか考え方とか違うな、とかありうると思うんですけど、そういうのって結構あるんですか?人づてで会っていって、入っていったけど、なんかちょっと自分達とは合わないなとか、そういう出会いとかも結構あるんですか?
[原川]
ありましたね、ありました。
[江良]
逆にそれって、何がやっぱりその、人のご縁が大事だと思うんですけど、何かこう自分達が一緒に取り組みたい生産者とか紹介していきたいお野菜とか、もしくは生産者ご自身を紹介されたいのかもしれないけど、何がこう、訪問した時に、ジェロームさんと一緒に、ここはこうだったよねって振り返る時に、何か評価軸って言うと、ちょっとそんなにおこがましい話でもないんだと思いますけど、どういうことを大事にされていました?
[原川]
今となっては、偉そうだというか、おこがましいなとは思うんですけど、the Blind Donkeyのコンセプトが生産者さんと通じて、僕たちなりに地球を耕そうよというコンセプトだったので、その生産者さんが地球のサステナビリティまでイメージされて日々営みをされているのかなというところが一番大きな基準でしたね。すごい美味しいお野菜を作っているかというどうかより先にそこがありましたかね。
[江良]
けっこう皆さんあれですか?有機JAS持っているかとか、自然農とか、今だと不耕起とかいろいろあるんですけど、そこら辺って何かこだわりとかその時はあったんですか?
[原川]
ジェロームはどうだったかな?ちょっと記憶に、思い出せないんですけれど、僕の記憶の限り、僕が、はじめあのプロジェクトを始めるときには、割とすごく恥ずかしながら、頭ガチガチでできるだけ自然じゃなきゃいけないみたいな、自分やったこともないのに偉そうに、自然農じゃなきゃダメとかいうのはどっかで思ってはじめましたね。ところがあったんですけれど、実際に本当に北海道から九州まで旅を終えた時に、終わった時には、農法じゃないんだなっていうのは皆さんとお会いして学ばせてもらって。農法云々っていうよりは本当にその人がどういう思いというか、どこを見てされてるか、その方と僕たちとの気が合うか?一緒になにかやりたいかとお互いに思えているか?っていうところが大事なんだなって。例えば、その相手の方が今は有機じゃなくて農薬使ってしまってるんだけど、何とかしたいと思ってらっしゃるっていうような場合だったら、じゃあ一緒に何ができるかねって、歩んでいくっていうのも一つかなって思いましたね、最後には。
[江良]
なるほどね。でも本当そうやって現場をご覧になって、さっきね現場気になっちゃうって言ってたけど、現場行って、それでねいろいろな現状というかね、見る中で視野が、視座が広がって高まっていったっていう感じだったんですよね。じゃあちょっと次にお話進めると、それで今ねここにある雲仙のBEARDに、the Blind Donkeyからまた拠点に移されてくるこのきっかけになったのがいつもお話に出てくる岩崎さんという農家で、この方は40年以上いわゆる種をね、種を継いできている、在来種を継いできてやってらっしゃる有名な農家さんだと思いますけれども、ちょっと岩崎さんとの出会いから、the Blind Donkeyでのそういう東京という日本の真ん中とね一般的には言われるところで、いろんな生産者を紹介していくという活動からの、この小浜への動きっていうのがどういうものだったかをちょっと教えていただけますか?
[原川]
岩崎さんのことを知ったのは、でも結局この雲仙の小浜というか、雲仙の岩崎さんを実際紹介してくださった方が、今このオバマの隣の千々石というところを拠点にオーガニックの直売所タネトというところを運営されている奥津爾さんという方がいらっしゃるんですけれど、その彼が、僕がまだ独立する前ですね、どうだったかな?目黒のBEARDの時かな?岩崎さんだったり、在来種とか種の大切さということを啓蒙するために東京で種市というイベントをされていたんですね。のちに聞くと岩崎さんも招かれていて。岩崎さんにとってもそこは結構ターニングポイントだったらしいんですけど、そういう方がいて、その奥津さんが活動されていたので、僕岩崎さんのことを、ちょっと有機農業を知ってどんどん掘り下げていくと野菜から土、微生物、種に行くんですよね。そうなっていくと、やっぱり岩崎さんにぶつかるんですよね。そういう流れで知っていて、そういう活動があるというのはなんとなく知っていたんですけど、実際その岩崎さんに触れ合うというか、岩崎さんの野菜に触れる機会もそれまでなかったまま、the Blind Donkey始まって間もなくその奥津爾さんがthe Blind Donkeyにいらして、そのちょっと前にもっと言うと、the Blind Donkeyのお客様がたぶん僕らこういう活動してるなら岩崎さんのお野菜は絶対一度触れるといいよっていうことで持ってきてくださったんですね。その時また岩崎さんの名前出てきたなと思った直後ぐらいには奥津さんがお店に来られてお話して、実はその種市の奥津さんで、今雲仙に住んでいて岩崎さんのそばでいろいろ活動してるんですよ。もしよかったらご案内しますよってことで、2018年の秋に訪ねると、みんなで、the Blind Donkeyの。それが最初の岩崎さんとの出会いでしたね。
[江良]
そのね、土から何からって、そもそも種ってところに興味があったっていう原川さんがあって、奥津さんの紹介で畑を訪れる。なにか多分そこに何か一つ感じた、何かの最初の何かがあったんだと思うんですけど、最初の訪問の時にどういうことを気づかれたというか…。
[原川]
いやもう本当に、なんかそれまでにジェロームともさんざんいろんな農家さん訪ねていたので、それなりに場数を経験していて。
[江良]
そうですよね。もう何十というね、生産者さん、しかもね、想いのある生産者さんを回られていたんですもんね。
[原川]
なんかそんな自分が岩崎さんの畑に伺った時に、何とも言えないその野菜たち、畑の生命力の強さというか、生き物感。植物を超える、なんか本当に生き物っていう感じがしたんですよ、畑に行った時に。それってどういう感じ?と思うんですけど、本当になんか、これよく話すんですけど、畑に行ったら、その当時、ニンジンの葉っぱがこうワーって埋まってたんですけど、なんかこう、あのしばらく留守にして、犬を飼ってたとするじゃないですか。しばらく、猫でもいいんですけど、しばらく、犬の方が分かりやすいですよね。しばらく留守にして、家帰ると、もう喜んでうわーって飛びついてくるじゃないですか。あんな感じがしたんですよ。畑でニンジンたちが。うわーって。こういう懐いてくるような。ちょっと鳥肌立ったんですよ。なんだろうこれと思って。ちょっと最初気持ち悪いっていうか、なんかこう。
[江良]
いやまあね、そうなんだ。ゾワッとね。原川さんはちょっと人のオーラとか、僕の勝手なあれですけど、結構見えやすいタイプの人なんでね。そういう意味で言うと、たぶんそのニンジンのオーラというか。
[原川]
ありましたね、生命力っていうか。
[江良]
いやでもそういうのって、ありますよねって。ちょっと聞いてる人に伝わってるかと思って。あります。ありますよね。聞いてる人に伝わってるかと思って。どっか分からないけど。僕も植林をしに行った時があって、熊本の正木さんっていう方がいて、そこで植林をしに行った時に、その時うちの子供がいたんですけど、その時子供まだ3歳ぐらいで。やっぱりこう、杉の死んだ針葉樹のあんまり間伐してないような林とかは、本当に死んだ林で、本当に死んでるみたいだね。なんて話をして。一気にその植樹をしてる、だから広葉樹がちょっと入ってて、そういう意味でやっぱり生き物がそこに循環してる感じとかあると、いきなりパッと感覚が変わったみたいな。で、その時うちの子供は小さかったので、よく分かんないものを見て、なんか精霊みたいなのと遊んでるみたいな。KURKKU FIELDSとかでもね、たまにそういうことを、子供とかが自然の中に持ってくと。生き生きとして自然の中でそういうことを感じるって、見たことあるんですけど、多分似たような感じで、そこは、でもそれは今となって、最初行った時からすると、
[原川]
2018年に行ったので。
[江良]
だから6年ぐらいになってますね。今から考えると、そこは何か論理的にちょっと説明がつくものがあるんですか?
[原川]
ありますね。それを知りたくて、雲仙に来たっていうのが一つの大きな要因で。さっきほど気持ち悪いって言ったんですけど、気持ち悪いっていうよりは、なんかこう、今まで経験したことのない感覚なので、こう、戸惑う感じだったんですけど。それはあれ何だったのかなと今思うと、これが種を取るっていうことなんだなって、という答えが、今は自分の中では出てますね。
[江良]
出てる。なるほど。ちょっとそれはさすがに僕はちょっと分かんなかったんで笑、もうちょっとこう、そこに至るまでのストーリーをちょっと教えていただけますか?
[原川]
はい。種取り野菜、種取り野菜、すごいぞみたいな、最初のイメージで、なんかすごいんだろうなみたいな、ぐらいの程度でしかやっぱり思えてなかったんですけど、実際来て、まだ3年半とかですけど、だから丸々3シーズンしか見てないですけど、見ていて、なるほどと思ったのは、やっぱり種を取るってどういうことかっていうと、その、これ僕本当に、やっぱり結局野菜も植物で、生き物で、動物や人間と同じなんだな。むしろ岩崎さんのお話を伺って、野菜イコール植物の方が人間たちよりも全然前にこの地球上に存在していて、むしろ先輩な存在なわけですよね、生き物として。だから、当たり前かなと思うんですけど、生き物なんですよね。で、それが人も同じように、例えば僕が長崎、代々長崎出身の人間であったら、ここの言葉や食文化や風土に、ものすごく馴染んで、違和感なく、ここで暮らすわけじゃないですか。でもこうやって僕が東京から3年前に長崎に、この年で来てみると、なかなかやっぱり、共同風呂行ってもみんな何話してるかわからないし、3年経っても、なんかやっぱその土地の文化のこと知らないことがたくさんあるし、なかなか慣れるのに時間がかかりますよね。それと同じで、野菜も、種を買ってきて、そこに植えたら、何でもいいんですけど、トマトはなるわけですね。で、食べれる。美味しい、その農家さんが手間暇かけて作ってくださるから、美味しいのは間違いないんですけれど、そこで終えてしまうと、まあ僕が長崎に移住してきて、1年経って、またどっかに行ってしまうのと同じで、長崎のこと、僕がじゃあそれで語れるのかっていうと、いや大して、1年程度じゃ分かんねえだろうっていう。それと同じで、その野菜も、それで1年で収穫して終わってしまったその野菜は、その1年の表現をしてくれるところで終わってしまうんですけれど、それがそこの種を取って、次の年に植えるってなると、人間でいうと、自分の子供が、その翌年にそこに育ってくれると、まあなんか父ちゃんと母ちゃんの、両親の、もっというとその僕らの親の遺伝子も、受けてそこになってくれるので、かつこの風土になじんで、自分はしゃべれないけど子供だと、ね、その土地のことばすぐしゃべれるじゃないですか。馴染んでいくわけですね。それをまた翌年、その孫がってなると、もうどんどんその子孫は、その風土になじんで、もう顔つきも変わって、いくわけじゃないですか。骨格も変わっていくでしょうし。それが起こってるんですよね、野菜に。で、それがもう40年もそこにいると、そのただの野菜だったものは、より個性、生き物として、表現できていくわけですね。そうするとやっぱり、生き物としての、エネルギーとか存在感っていうのは、やっぱりより出てくるので、そんな、まあその僕が結局、あの時に伺った人参の葉っぱは、もう40年、種取りされている黒田五寸人参の葉っぱだったわけで、もう40代目なわけですね。まあそれはやっぱり生命力半端ないという、そういうことなんだなっていう。
[江良]
やっぱりそれは世代を経て、何か伝えて、生き物として人参も何かを伝えていってるし、だからなんかそこで生き物として、まあ生きて、まあね、その果実ならその表現なのかは分からないけれども、何かその40代積み重なったその、伝統芸じゃないけれども、何かそのストーリーがいろいろジェネレーションを超えて積み重なってる、何かこうエネルギーを、でもそれはやっぱり今までの農家というかね、農家の生産者さんの畑だと、まあ感じなかった何かなんでしょうね。でも本当にあのね、前回あのこちらで、大体コースだと7、8皿ぐらいあって、でこの前お肉が1回もなく、まあほぼ、まあちょっと魚があったのもありましたけど、ほぼ野菜でしたけど、やっぱり、なんていうの、すごい美味しさというか、やっぱり普通にこう東京でやるよりも、こういう場所で、つまり飛行機代かけて、2、3万かけて、まあレンタカーとかで来て、しかもホテルも押さえて、で、まあこの料理だけをね、食べに、一番の目的で来たりするわけだから、相当こっちのなんていうの、こう、求めるハードルって、やっぱ目黒とか神田よりも、やっぱ普通ちょっと高いと思うんだよね、値段が一緒でも。でもなんかそこを軽々と超えてきたのは、かといってそんなにこう料理に、お皿に、すごい手を加えてるかというと、なんかびっくりするほどシンプルで、なんかこう、素材、あくまでなんか素材のその多分畑で感じたその力を、どう、こう伝えるかみたいな感じの、なんかなんていうの、変な意味じゃなく、あんまり手をかけてないというか、なんかそんな風にも思いましたけども。ね、やっぱ野菜の力がすごかったですよね。
[原川]
そうですね、なんかそれはすごく感じます。なのでそれもこっちに来て答え合わせができた部分の一つだと思うんですけれど、その野菜も生き物なんだな、ということは、えっと、いや今流通がすごくあの、素晴らしいので、ほぼ、ほぼというか、なんていうんですかね、かなりいい状態で流通されているものの、やっぱり野菜も、生き物で、旅させられると、疲れてるんだなあっていう。人が、海外に行くと時差ボケしたりするじゃないですか。そうですね。この年になってくると、ちょっとね、長旅して帰ってくると、しばらくリカバーするのに時間かかるじゃないですか。まあ一緒なんだなって、その同じ野菜を東京に送っていただいてた時って、葉物がすごくわかりやすかったんですけど、ある時に突然枯れるんですよね、ある日を境に。でも、ここにいると、全然もつんですよ。なんでだろうと思って。あ、なるほどと思って。
[江良]
旅をしてないから。
[原川]
はい。そこが僕、大きいんじゃないかなって。
[江良]
なるほどね。単純に野菜をここから東京まで運ぶ時に、何かやっぱりそこで野菜が自分で旅にエネルギーを使っちゃってて、
[原川]
ストレスとか。
[江良]
だからこっち来て、うん。本当ここで食べてよかったみたいな。まあ、それはその、まあ当然いろいろね、他の料理の腕とかもちろん、もちろんあるんだと思うけど、素材自体が、ここで採れた、野菜なりお魚とか、調味料とかもね、できるだけこっちのものとかをね、使われて。でもその素材の持つエネルギーがなんていうか、最大というか、一番おいしいところで、僕たちが食べに来れてるみたいな。そういう風に考えてもいいのかもしれないですね、確かにね。
[原川]
そう思ってますね、はい。だから、野菜たちもそう、突然、なんか僕、本当にこっちに来てから、よりそういう風に想像するようになったんですけど、まあそうだよなあ、みたいな。こういきなりこう箱に入れられて、ね、知らないところで開ける、ここどこ、みたいな。ね。やっぱりそうなってると思うんですよ。僕、別にスピリチュアル系とかでもないんですけど。まあ、そのこれだけ、ここでその野菜も生き物なんだなあ、っていうことを味わうと、そういう想像をしてしまい、少なからずあるのかなっていうのを、思うので、やっぱりその、その土地に食べに行くっていうのは、一つの贅沢かなと思いますね。
[江良]
じゃあちょっとですね、もうだいぶいろいろお話を伺えたんですけども、今日、こちらにお伺いしたのは、久しぶりに、お話、顔を見て話したかったっていうのはあるんですけども、あの、僕がその、今インドのね、オーガニックコットンで、えっと、まあ生産者の綿、まあ綿もね、その、植物なんだけども、生産者の顔が見えて、まあそこを、洋服着る人と、綿を作る人とを、こう、つながっていくような、そういうコミュニケーションの仕組みを服を通じて作っていきたいと。Grow Organicっていうプロジェクトを、ちょうど始めてたところで。で、やっぱりその、顔、生産者の顔が見えるっていうことが、どういうことなんだろうということを、まあここ、何ヶ月かですね、いろいろ考えていくことがやっぱり多くて、で、まあ主にやっぱそれを、どうやって、洋服を着ていただく方に、どうやって伝えていくといいんだろうと、まあそういうようなことを考えていることが多いんですよね。で、原川さんは、まあね、最初、まあオーガニック、いろいろこう、まあシェパニーズのからのいろいろ学びがあって、で、the Blind Donkeyもね、まあすごい、まあ今ね、あっちの清澄の方に移られましたけども、まあずっとね、ジェロームさんも含めて人気店だったし、その中で、その岩崎さんとの出会いを通じて、よりこう小浜で、そっちのこう、生産者の近くに入ってきて、いろいろこう、まあ入ってくるわけなんだけども、だから、生産者のことをよりこう、なんだ、その感じた生命力をより学んでいきたいみたいなことかもしれないんだけども、やっぱりその生産者って、さっきからね、今日のプロフィールの途中ぐらいから、ほぼほぼやっぱり生産者さんとか、その素材とかね、そこにまつわるこう、探求というか、関心が、まあ、現場が気になって、それをどんどんこうね、やってこられた方だと思うんで、ちょっとまあ、着るものと食べるものと違うところも、ありますが、ぜひですね、その生産者の顔が見えるということについて、ちょっと聞いていきたいと思って、遊びに来たんですけども、ちょっと質問してもいいですか?
[原川]
お願いします。
[江良]
まず、その食べる、まあ、食べるとき、というか、食べることで、もちろんいいんですけども、じゃあ、こう、食べるときに、あの、お客様ね、生産者さんの顔が見える。当然ね、こういう、BEARDとか、the Blind Donkeyとかを、ちょっとテーブルはありましたけども、まあ、必ず、あの、料理を食べるときに、ご説明をいただくじゃないですか。はい。で、必ず生産者のこと、素材のことは、そういう説明されないことは、まあ、今まで一回もなかったと思いますけれども、やっぱりそれは、食べる人にとっては、なんかその、生産者さんのことを、こうイメージしたりとかすることって、顔が見えるって状態って、なんか、食べる人にとっては、どういうメリットというか、食べる人にとっては、なんかどういう効果があるというか、そこらへんは、どういうふうにいつも思われます?
[原川]
なんか、こう、まず一つは、えーと、なんか、僕、できればそんなに説明はしたくない方なんですね。なんかこう、あんまり長々こう、おあずけけみたいな。
[江良]
まず食べてよ、っていうね。
[原川]
いや、もう、食べていいんですか?と思うし、なんかね、みんなで来てたら、なんかこう、みんなの輪があるので、そこに、あ、すいません、いいですか?これから、みたいなのって、なんか流れを断ち切ってしまうことは多々あるので、本当はあんまり説明はしたくないんですけれど、やっぱりこう、もう本当、必要最低限の中で、ちょっと知っていただく、話を聞いていただくと、なんかやっぱりストーリーって、あると、そのもう一つの味になると思うんですね、こう、味わうときの。だから、その、本当にもう、聞きたくない方は、もう全然もう、無視していただいていいとは思うんですけど、まあ、ご興味があれば、ちょっと聞いていただいたら、より味わい得ると思うんですよ。それってでも、まあ、興味がない方でも、何かをきっかけに、それがストーリーっていうのは一つの要素だと思うんですけど。なんか自分ごとになったり、何か、共感、なんかしらの感情か何かに訴えた瞬間に、何かしら自分ごとになると思うんすよね。もしかして、その生産者さんの話が、凄く感動的な話で、ああ、素敵だなあと思って味わうってこともあるし。素敵な活動をしているからサポートしてあげたいなとかいう場合もありますし、ではなくてその生産者さんのお話が、もしかして今の自分の人生の立っている何かにリンクするものがあって、共感して、入れるみたいなこともあると思うんですよね。
[江良]
確かに原川さんがサーブするときってこれは誰々さんのお野菜で、何ですぐらいな結構シンプルな感じでお皿を置いていただいて、待ちきれないから食べる、これ美味しいねっていう後に、そこら辺ぐらいでちょいっとまた一言挟まれたりするじゃないですか。
[原川]
ありますね。
[江良]
この野菜はこうでこうでこの季節にしか取れなくてとか、これはこういう種取りの秘訣があって。とか確かにそれは、さらにそのね美味しさは舌で味わって脳に行ってるけど、耳から来てちょっと脳の中でその価値を、やっぱり普段例えばスーパーでね、スーパーでも今いい野菜とかもあったりするのかもしれないですけど、少なくともスーパーでは感じられないような野菜の美味しさの理由の一つみたいなものが、耳経由で脳にも合わさってくると、それはなんか体験の価値としてはなんか忘れられないものにちょっと昇華されるようなそういう、こうマジック的な要素をこの原川ワードが作り出すっていうのは、なんかこの前来た時もそんな感じを結構覚えてます。まあ2年ぶりとはいえこの場所に来たから思い出すってこともあるけれども、まあね、いくら美味しいレストランに行っても、なんかその場面をなんかこう情景として思い出すってあんまないかもしれないから、そういう意味では多分、味だけじゃなくて、僕の場合はですけどね、今おっしゃったのはすごいそう思いますけどね。
[原川]
いろんな角度で、何かしら自分が重なるとか、何か自分に触れるとことっていうのは、すごく豊かになるんじゃないかなあって。それってやっぱり多分自分を活性化されるから、何て言うんですか、作業として食事する時もあるじゃないですか。
[江良]
もちろん。エネルギー補給
[原川]
なんかそれ以上のやっぱり栄養として体に取り込まれるとは思いますし、その生産者さんのことを知ったりそういう機会を持つっていうのはなんか本当にそうですね、なんか自分ごとにできうるチャンスじゃないかなと思いますね。
[江良]
そうですね。自分ごとにできるとなんかお得な気がしますけどね。
[原川]
そうなんですよね。
[江良]
なんかこう美味しいだけじゃなく、なんだろう。まあ自分ごとって、全部そうじゃないかもしれないけど、結構楽しいケースが多いですよね。
[原川]
ね。そうじゃないですか。
[江良]
なんかこう世の中自分ごとになるって、今の時代、実は難しいことなのかもしれないとかちょっと思いますよね。
[原川]
なんかそのほとんど、もうスマートフォンがすごく便利になったのでそこで完結してしまえることもあるから直接関わらずに進むことも多いかもしれないですよね。
[江良]
ちょっと余談なんですけどこの前あの吹田良平さんっていうポートランドの本を書いたすごい面白いお兄さんがいらっしゃるんですけど、いきなりメッセージが来て、それはあのいきなり本当に突然だったんですが、消費の対象語って何だと思いますかっていうあれでで、あの生産と消費だったら当たり前ですよねとポツンときて、僕はね、僕は分解っていう言葉を出したんですよ。これはどちらかっていうと大量生産、大量消費で大量廃棄するんじゃなくて、コンポストとかもね、1回分解してさらに再生産させて循環させていくみたいなことで、分解はどうだっていう。それをもうクールだね、みたいなことをおっしゃっていただいて。でも僕は、依存とか従属っていうのを出したいみたいなこと言ってて、つまりさっきのSNSの話で同じで、そのやっぱり今の消費っていうのは全部こう垂れ流されてる情報に依存していくようなね、そういうような傾向がすごい強いから、やっぱりそういうのに対して反抗していくみたいな、そういうような、自立だっけな、独立だっけな、なんかそういうようなことを今の消費と反対として出したいと。つまりそれって多分今の自分ごとになるみたいなことが、やっぱ今の、そのなんか都市のライフスタイルの中にすごい欠けていることだ、みたいな、そういうメッセージ。なんでいきなり本当それが来たのか俺未だによく分かってないんですけど、今のお話の、その生産者の顔を見ることで自分ごとになっていくみたいなことっていうのと、すごい繋がる話だなということで。
[原川]
あとなんか、さっき思い出したことがあって。これ僕結構最近、ある知り合いから聞いた話で、なるほどと思った例え話があって。あの煽り運転とかあるじゃないですか。煽り運転ってその前に走ってる人が誰か分かんないと、なんかこう、で、例えば自分が急いでる時になんかこうイライラしてなんか早く行けとか思うけれど、でなんだよと思っても、じゃあ例えば高速で追い越し車線で、普通の一般道路でも隣の車線に行って見たら、実は友達だった時に、とか、まあそのなんだよ誰だよと思ったら、前に運転してる人が友達っていうことに気づいた瞬間に、あっごめんごめんって思うじゃないですか。
[江良]
思いますね。
[原川]
それだなって思うんですよ生産者さんとの関わりって。
[江良]
なるほどね。
[原川]
今の話もそうだと思うんですけども、とにかくなんかやっぱりそのなんか身近なものになる瞬間、その人のことを思うし、大事にしようと思うと思うんんですね。僕全ては煽り運転が実は友達だったって想像するのってめちゃくちゃいいなと思う。
[江良]
確かにつまりその人が友達だったら煽り運転なんてしなくてもいいというかね。
そんなにそもそもあんまりあいつしょうがねえなははーぐらい面白い話になるからね、確かにそうですね。
[原川]
知った瞬間その人のこと、知らない人とかだと嫌いになったりするけど、会ってみたらいい人だったとかよくあるじゃないですか。
[江良]
ありますね。知らない人だとなんか適当になんかその人にイメージぶつけちゃったりとかできちゃいますよね。知るとそこに何かいい意味でコミュニケーションが生まれるし、なんかやっぱそこにストーリーを積み重ねていく関係性ができますからね、ご縁ができていくというね。
[原川]
それが僕生産者さんとつながるっていう、消費者が、って思いますね。
[江良]
ありがとうございます、はい。そういう生産者さんと、レストランに食べにくる人もしくはその野菜を買う人をまあ一応消費者という言葉で今回呼ぶとして、原川さんはその真ん中で、レストランのシェフという立場で、the Blind Donkeyの時も生産者さんをご紹介したりとかいろいろされてたと思うんですけど、じゃあこういうつながりが、顔が見えるようになってとか、その顔を紹介するようになったりする中で、でもこの生産者さんってそのどういう、まあ多分僕も多分だからそのコットンの生産者さんとコットンの消費者さんをまあつなぐようなね立場にしてると、同じような立場とした時に、生産者さんに対してはどういうことをしてあげると喜んでもらえるかというか、逆に生産者さんはどういうことをしてもらうと嬉しいと思うかとか、まあそれは消費者の人たちもそうだし、こういう真ん中でそれを紹介する人もそうだし、なんかこう生産者さんたちと付き合う時に何かこう気にしてるとか、こういうことをしてあげようと思ってるとか、何かありますか。
[原川]
何かまずその今から思うこと、まあおそらく2点ですかね。だと思うんですけどその前提として、僕はやっぱり一番大事なのは、なんかこのGrow Organicのプロジェクトでいうと実際のコットンの農家さんたちのことをどこかしら好きだ。好意なのか、ポジティブな気持ちがあるか。僕だったら生産者さんのこと、共感、好きだって。
[江良]
さっきの種が40代も続いてて、この生命力はすげえ、しかも美味しいとか。
[原川]
そういう思い。じゃあ、これから作られていくプロダクトを買う消費者の方たちがGrow Organicの活動が好きだとか、共感できるとか、そこがまず前提だと思うんです。好きな人のためには、何かしたいって思えるんじゃないかなと思うので、まず好意を持ててるかっていうのが。
[江良]
ちょっとそれを話してもいいですか、せっかくなんで。農家さんは農家さんで、オーガニックコットンの農家さんのところ行くたびに、例えば僕が2007年に行ったところは、本当に農薬の被害がひどくて、前も話したかもしれないですけど農薬を素手で掴んで、手がただれててとか、それを畑にまいてて、畑の隣の井戸で明らかに井戸と畑が地下で確実につながってるぐらいの、本当にそんな離れてないところなんだけど、そこで水飲んでお腹痛いとか、本当やめた方がいいよみたいなね。でも今回行ったところは、もうちょっと結構緑が豊かで、インドではさらに貧しいところなんだけど、雨が結構降ったりするんで、米と綿と、それを交互に入れてるみたいな感じなんですよ。今回行ったところですごい思ったのはオーガニックって結構集団にならないとできない、ある程度480農家ぐらいで組合みたいなのを作るんですよ。そうしないと色々認証を取るとか、ある程度団体で、個人単位でインドってできないんですよね。オーガニックの認証を取るって。だから400農家ぐらい集めるんだけど、その組合の組合長が本当になんだろう、すごい若いんですけど、30代前半ぐらいなんだけど、とにかくみんなでやっぱり力を合わせないと豊かになれないんだと。年収数十万、低い人は10万円台から90万ぐらい。インタビューした向こうの言葉を信じると、100万いかないぐらいまでの(年収)。だから貧しくて、小学校とかインドに義務教育になったんで、そこはいけるんだけど、高校とかはお金ないといけないとか、病気の時とかそういうのはやっぱり大変だから、もうちょっとみんな豊かになっていきたいんですよ。でも個人個人だとなかなか難しくて、あとやっぱり仲買人から騙されて、綿の値段じゃなくて重りで騙されてうんぬんとか色々あって。だからみんなでまとまって、団結して、オーガニックやって、お客さん見つけて、みんなで豊かになるには力を合わせるしかないんだよ、みたいなことを言ってる若者がいるんですよ。それっていわゆる僕たち日本語で言うと自治みたいなことなんですけど、あんまり日本にこういうのないなと思って。だから本当にみんなで力を合わせて集まって大きな企業とかに対してもやっていって、みんなで豊かになっていくために力を合わせていこうって。それってなんかこう自分だけが豊かになろうとか、そういうことじゃ全然なくて、それこそそのモチベーションってどこにあるの?みたいな。お金じゃ多分なくて、みんなで幸せになっていきたいっていう結構ピュアな感覚だったんで、僕はあんまり見たことないなっていうか、当然震災が起きたときみんなで助けようとかそういうのはあるけども、もうちょっと地に足ついた日常の自分の空間、生きている世界を積み上げていこうみたいな、そういうのはすごい応援したいなと。今僕が綿を買って支援させてもらってる地域っていうのは、そういう前提というかね、があったんです。
[原川]
それが結局例えば今のお話でいうと、それをサポートすることで自分にその光景を見られるっていうリターンがあるっていうか。
[江良]
そうですね。
[原川]
見られるっていうリターンがあるっていうことですよね。
[江良]
だから結構綿の場合だと、一つはやっぱりインドのすごい田舎といえば田舎、基本的にコットンって田舎でしか育てないんですよ。つまりあんまり都市に近いところだと野菜とか果物を育てた方が育った方がお金になるんで。綿って腐らないんで、インドって今でこそだいぶ高速道路とかできましたけど、運ぶと腐っちゃうんだよね、ああいう生ものはね、熱いし。だからそういう田舎からの人たちなんでやっぱりそのマーケットへのアクセスというか、こういうふうに日本から行ってある程度まとまって買うよとか継続して買ってあげるよ、とかやっぱり村の人とかにインタビューしても、とにかく継続的にちゃんと売り上げを作っていってくれると、ちゃんとこの集団としての農家の組合としての活動が続けられるから、お客さん連れて行って、できるだけつないでほしいみたいなことはすごい言われたんですけどね。何か原川さんの立場で言うとどういうような。
[原川]
もう先ほど前提として好きだっていう気持ちで、その上で二つっていうのは今おっしゃったのがそのままで、一つはその人、生産者さんやその活動のことを周りの人に伝えることですね。興味を持ってもらってもらう人にはより伝えたり、もっと言えばつなげてあげたりすることが一つかなっていうのと、もう一つはそれを長く続けること、その二つかなと思いますね。
[江良]
そうね。長く続けるって実はすごい大事なことですよね。
[原川]
そういうのって、例えば僕この料理の世界に入るまで、もういろんな何か続かない仕事をいくつかしたんですけど、今気づいたら料理も20年近くになるんですけど、なんか時々思うんですけど、まだやってるって。結局それって好きだからやってるんだなって。大変なこともありますけれど、好きだと続く。なんかこう別にね、よし3年やったぞ、5年やったぞとかそんなに思わないですよね。好きなことだったりものなんだと続くっていうのもあるんじゃないかなと思いますしね。
[江良]
さっきおっしゃった前提。生産者さんに対する興味だったり。あと自分がそういう料理っていうものとか、僕の場合はインドみたいな、インド、僕、卒業旅行で行ったりとかそういうのもあるし、インド行かれたことあります?
[原川]
え、ないんですよ。
[江良]
何度も行かれてそうな笑。
[原川]
呼ばれないと、っていうじゃないですか、よく。まだないですよね。
[江良]
なるほど、ちょっとじゃあ今度一緒に行けるといいですけどね。
[原川]
いやなんかこのご縁は行ける気がします。なんか誰と行くかってありません?
[江良]
ありますよね、面白いですね。でも本当にそういうインドの面白さとかね、そういう何か僕の場合、そういうものにどこかで突き動かされて、なんか続いてるのかもしれないですよね、確かに。そういうものがないと続けられない。
[原川]
ですよね。(です)し、そういうものがあれば気づいたら続いてるっていうのかなあって。
[江良]
あとそうだ。もう一つ僕すごい聞きたかったことがあって。あの原川さんって生まれが静岡で、三島?そうですよね。東京に仕事でなんか学生なのかな?
[原川]
留学してるんですね。留学してカナダに行って、それから最初の就職が京都なんですね。京都で旅行会社にお世話になって数年。2年ぐらいで、やってないに等しいですけど。そこから東京に出ていこうして。
[江良]
だからね、なんか前に三島で原川さんのおばあちゃんでしたっけ?なんかこうなんていうのみんなでこうなんか集会所とかで、なんかこうコミュニティ的なご飯をみんなで食べてる
[原川]
夫人の会の、割とその地域のリーダーをやってたんですね。
[江良]
でなんかそれでみんなでご飯を食べてなんか幸せっていうかね、なんかみんなでこう豊かな風景みたいなのが原風景であるみたいなのがなんか、僕すごい覚えてるんですけど。
なんかそういう、でもまあ三島ってやっぱそういう意味だと、漁港であり、まあ都市ではないじゃない?そっから京都行って、東京でね、長くそういう都市の中でBEARDもそうだし、しかもthe Blind Donkeyっていうのはどちらかと日本の中心だからね、やれるようなコンセプトでやって、その後こうね、また地域側に出てこられてるじゃないですか。僕はずっと東京で生まれて育って、東京の外で、まあ地方のね仕事今多いんですけど、基本的には東京以外にいわゆる家があったことがなくて、やっぱり東京にいると何かこう、どうしてもこう生産者とか、すごい想像しにくいというか、なんていうんだろう。やっぱり、特に、インド行ってなかったりとか、もしくは、震災で、僕結構東北に通いましたけど、東北で農家さんとか、漁師さんとか、生産者さんと、コミュニケーションする経験がなかったら、例えば、僕の息子とか娘とかに、全然その生産、物が生産されてる現場があって、ここにエネルギー電気であれ食べ物であれ、何でもここにあるっていうことを自分の息子と娘だったら、それを連れてって自分で教えればいいんだけど、今回僕が洋服を通じてそれを伝えていくとか。そういうやはり直接面と向かって話せないような人たちが結構いるし、これからも都市に住む人ってどんどん増えていくんですよね、人口の割合からすると。割合でいうとやっぱり三大都市圏に住む人の割合ってやっぱり増えていくと思うんで、そういう自然体験とか背景に生産者がいないとか、そういう人たちが多く住む東京の中で、本当に彼らはどういうふうに生産者とかのことを考えるのかなとか、想像できないんじゃないかなっていう、なんか僕恐れがあって。それって地方と都市とを結構原川さんは行き来してるから、いろんな意味で。両方に立ち位置があると思うんだけども、そういう都市の人たちのある意味便利なのになれすぎちゃってて、ある程度便利な分、よく外側のことが見えてないみたいなことを、東京にいるときとかどう見てたかとか、とか今どういうふうにそういうことって思われるかとか。ごめん、漠然とした質問になっちゃったかもしれないけど。
[原川]
なかなか、一つ大きく思って、ここでまず言えること、言いたいと思うことは、各地方の生産者さんにとって、都市部の消費者の方の存在は非常に大きいんですよね。それは間違いないと思います。よりニッチというか、突き詰めたような活動をされている生産者さんにとっては、よりそうだと思うんですよね。なので町の消費者の方たちはすごくインパクトを持っているんですよね。それをなんかわからない、選挙に行こうよみたいな話と近いと思うんですけど、実感することが日々の暮らしの中でちょっと難しいかもしれないから、そんなこと言われても想像しにくいと思われるだろうから、そこがどう伝えたらいいのかなと思うんですけど、実際町の人たちの消費のインパクトはすごく大きいので、それを皆さんが持って、そのカードを持っているっていうのは、なんか感じられるといいなとまず思うんですよね。その上でやっぱりその町に住んでいてその自然や産地から離れていて想像しにくいっていうのは、確かにそれはあと選択肢がとっても多いので、なんかじゃあね、わかんないですけどトマト一つ取ってトマトで料理しようと思ったら例えばいつも買っているあのスーパーの、あの生産者、今どきだと町でもちょっと生産者さんコーナーみたいなのあるじゃないですか。あの人の、わかんないですけど、毎年熊本の山田さんのトマトがまた出てるとかって思って買っている人もいると思うんですよね。でもその山田さんのトマトが悪天候でなかったら、まあじゃあえっと長野の鈴木なんかわかんないけどこれ買おうって選べるから。
多分悪天候で買えないっていうか並ばないってことが分かんないですね情報としてね
[原川]
それはもうこの流通とスーパーのおかげでその豊かさが担保されているのでそういうところでそうなんですかね、想像しにくいかもしれない、思いをはせづらい、いつでも他の選択肢があるから、ところがあれかなと思うんですけど、まあそれはやっぱり結局さっきの話で自分ごととか、煽り運転と一緒かなと思うですよ。なんか自分のできる範囲でいいと思うですよんね。自分の何か興味が持てる中で、この自分の持ってるカードを切るシーンを何か一個でも、何か持てれば、何か見えてくるんじゃないかな。それでね本当にやっぱりそのスマートフォンがここまで発達して、コミュニケーションがパーソナルな難しくなったというかね、こういう部分その大家族から核家族になって、もうね結婚しない人も増えてとか、中で絶たれた部分もあるけど、このおかげで逆にまさにインドの生産者さんの顔は見れるようにもなっているので、このガジェットの利用価値っていうか、そこに発揮できる素晴らしい機能もあるの、街にいてもこの媒体を通して身近に感じられるチャンスはありますよね。
そうですね。やっぱりテクノロジーをいい意味でね、活用していけるとこういう生産者と消費者さんをつなげていくっていうのは、本当にテクノロジーが有効になるっていうところありますよね。だから僕たちまだできてないんだけども、インドの一緒に活動してるNPOの人とかはジオタグをつけようかみたいな。いわゆるGPSの情報みたいなものとQRコードみたいなものを連動できるから、それでじゃあこれを取った畑ピッてやるともうGPS的なデータでここみたいなのをピッてやるとか、ちょっとまだできてないんだけども、そういうのも今まではなかったアイデアですよね。そういう組み合わせを作っていくとか全然言語は違うけど、それこそ中馬くんとか、向こうの今、今回行ってる畑で喋ってる言葉ってタミル語って言うんですよ。ヒンディーですらなくてだから僕たちが彼らと話す時って僕たちが英語で喋って、英語をヒンディー語に喋ってヒンディー語をタミル語に通訳する。だから通訳二人ぐらい挟まないと話せないんだけど、でも携帯があるとGoogle翻訳で日本語からタミル語に一発で変換できて、
[原川]
すごい
[江良]
中馬と今回ドローンの撮影とかがね
[中馬]
基本的には撮影隊と僕だけで
[原川]
通訳なしで
[中馬]
あとはインドの人で。もうGoogleで翻訳してもうそれでずっと、やり取りをして
[原川]
で、基本的には問題なく
[中馬]
もっとぐるっと回って撮ってほしいとか、もうちょっとゆっくり斜めに入ってきてそこから真っ直ぐとか
[原川]
えー
[中馬]
全部
[原川]
伝わる
[中馬]
大丈夫です
[原川]
すごい
[江良]
そういうテクノロジーもあるし、だからそうなってくるともしかしたらLINEグループほどカジュアルではないだろうけど、インドの中にもね、すごいインドっていろんなお祭りあるんで、こんなお祭りやってるよとか、なんかこうやっぱ日本に興味持ってる人が結構いらっしゃるわけですよね、生産者の中にも、スタッフの中にも向こうの。だからちょっと例えばそういうコミュニティみたいなのを作ってやり取りする。その翻訳とかはもう逆にもう自動的にできるような仕組みとかもね、もしかしたらそんな難しくなくできるのかもしれないし。だからテクノロジーっていうかこのガジェットをね、うまく使うっていうのはすごいありますよね。
[原川]
あります。なんか本当にやっぱシンプルに、一番身近に感じられるのはもう会うことだと思うんですよ。生産者さんとか。なんか普通にそうじゃないですか、こう本当に煽り運転の話になっちゃうんですけど、どこかの知らない人のことを助けようと思うのは難しいけど、自分の家族だったり友達だったら、なんか気になったり助けようと思えるじゃないですか。まあ本当にそこに尽きると思うんですけど、生産者さんと会うと、あの人どうしてるかなとか、あの人が作ったこれだって思うと、
[江良]
そうだね。
[原川]
ね、そこが一番シンプルな上で、今いろんな形でそれに近いことができたら、感じられれば、それに通ずるコミュニケーションとか関係性が生まれると思うので、どこかでインドの生産者さんたちを日本に招いて、東京で会おうとかね。会をどこかで持つみたいなことなのか、わかんないですけど、例えば、生産者さんたちのちょっとビデオクリップみたいなものをSNS上であげるとか。したら、子供が、生産者さんが、ドラゴンボール好きで読んでるとか、分かんないですけど、あ、好きなんだ、俺なんか面白いなとかそんなことがあっただけで身近に感じたりしますよね。
[江良]
どれだけそれをリアルな、リアルなというか、そうですよね、やっぱり自分ごとにしてもらうためのフックは必要で、実際会ってもらえればね一番いいし、そうじゃなくても何かこう自分たちと結構やっぱりねこのTシャツからこれを作ってる人わーみたいなことを想像していくと結構大変だから、何かそのこういう人たちなんだっていうね、今これだけSNSとかも含めて、情報を共有できる仕組みがあるから、そこをやっぱりちゃんとやっていくっていうのが、なんかまず最初なんですかね、僕たちがねそういうインドと皆さんと繋いでいくということって言うとね。
[原川]
なんかなんですかね、その人のちょっと日常っていうかなんか見れると身近に親しみ湧きますよね、やっぱね。
[江良]
そうですね。それは何なんだろうな。なんかやっぱりでも動画なのかな。なんか日常の食事
[原川]
そうそうそう
[江良]
最近隣の晩御飯みたいな感じの企画とか
[原川]
そういうのもいいと思いますよ、何食べてるかとか
[江良]
何食べてるかとか、ちょっと最近流行ってる遊び教えてよみたいな
[原川]
とかねその人の趣味とか趣味とか聴いてる音楽とか
[江良]
聴いてる音楽とか、そういうこうそういう感じのなんか日常みたいなもんがね。なんかこうだから僕たちもあのすごいオーガニックを農薬を使わないっていうことの意味もあるし、で今回はそのじゃあ農薬使わないことでどれだけCO2が地中に固定されてるかとか、なんかそういうこう数値で結構ちゃんと見ていこうと、そういうこともやっていこうとしてるんだけども、いずれにしろ、それはそのオーガニックって認証が認定証みたいなのがあって、第三者機関がはいこれオーガニックですよってこうまあハンコみたいなのを押してくれるんですけど、そのハンコだけでもなかなか伝わらないんですよね、というか価値が伝わらなくて、どちらかというとそういう彼ら日常もそうだし、あとは本当にさっきも言ったけど、結構僕たちよりも豊かだよね、向こうの方が、みたいなところもちょっとあってね。
[原川]
はいはいはい
[江良]
それはそのさっきも言ったけど、それこそだからそこまで時間に追われてせっかせっかしてないとか。お金はないんだけど、結構なんていうの、すごい豊か、僕たちよりもなんか東京であんまりこうなんかね、ストレス抱えて、ちょっと死にたいとか思ってる人が結構いるとか、そういうような感じのストレスは多分ないのでね、だから多分僕たちがいいなって思うところもあるから、
[原川]
ねえ
[江良]
なんかそういうところをこう
[原川]
面白い
[江良]
交換していくというか、エクスチェンジしていくというか。本当に豊かさって、まあオーガニックってね、何が豊かなのみたいな、なんで農薬使わないのとか、結構オーガニックってまあそういう意味では結構コンセプチャルというかね、すごい広い言葉ですよね、なんかこう調和というかね。だからなんかその豊かさみたいなものをこう僕たちも勉強していけるといいしね、向こうを見てね。なんかそういうこうぐらいまで何か交換して、なんかそれが結構自分ごとにしていくっていうのは僕はなんかそういう僕的にはね、そういう興味がすごいあるんですよね、今回。
[原川]
うん、面白いですねなんか。こうこのコットン、オーガニックコットンを媒体にして、僕たちも彼らのカルチャーを知れるきっかけになるっていう。それでこうまた一つの価値観を知るチャンスもそこにあるし
[江良]
原風景ってことだと多分僕たちが失ってきたものとかもそこにあったりとか。彼らが僕たちのように経済だけ豊かになっても多分ね。まず経済的にはもっと豊かになった方がいいんですけど、もっと違う日本とは違うインドなりの豊かな在り方ってどういうことなんだろうとか。
[原川]
さっき中馬君が話してた、薪でご飯作ってて、便利だからガスが欲しい、いや薪のがいいよみたいな
[中馬]
バランスというか、向こうの求めるものとはやっぱりこっち側の求めるものとなんかこう、があってねそのバランスを、こううまく両者で調整しながら、なんかやれる未来があるんじゃないかみたいなのがね、ちょっと思ったりはすごいそういう風なことはやっぱり行って感じたことだったりもするので、すごい面白いなと思って。
[原川]
なんかこう戦後高度経済成長期を経てここに立ってる僕らと多分インドは今まさに成長をこれからしていく
[江良]
まあ日本をGDPで抜いてきますから
[原川]
ね、中でその僕らが
[中馬]
それでガスに変えていってね、生活が変わっていって、ここは僕ら今があるわけですけど。でも一方でねっていう今ね僕たちはそういうこうね去年もインドに行った時も薪でご飯を炊いて生活している姿とか物がいっぱいあるわけじゃない、全然物がないわけじゃないからねそういう風な感じがしてるんだけどね全然物はないんだけどでもすごい綺麗であるものを大切に使って生活している感じとか、やっぱりそれはすごい素敵だなと思うし、なんかなくなっちゃったものがあってでも、向こうとしてはもっと欲しいんだけどとか。なんか、そういうこうそれがすごい僕はなんか面白かったなと思うんで、なんかそこがうまくこうやりとりをする中でなんか良い方向にサポートできるようなことがあったりとか、そういうことはこう洋服作るだけじゃなくても、いいなと思います。
[原川]
いやすごくなんか、面白そうですね。オーガニックコットンが媒体になって、今このインドっていうのが、もしかしてすごくいい、何て言うんですか、今の僕らにとっていいチョイスなのかもしれないですね、これを通して、こうやって僕らも学びがあって。
[江良]
だから最終的にはなんかね、僕たちもそういうビジネスというか日本で生まれてやってる以上、まあ本質的にやっぱり日本の僕たちがこれからどうこうね、物質的という意味じゃなくて、やっぱり豊かになっていくのかっていう、多分ね、これがまあもう経済的にもね、何か頭打ち感は強いし、この中でね、どれだけこうお金の意味でね、どれだけこう世界的に競争して豊かになっていくんだって、やっぱりそれは一部の人たちでしか、多分できないんだと思うんですよね。だからやっぱり豊かさの軸みたいなものが別に建てられればね、それがやっぱりみんなその方がいいんだと。まあみんなというか、大部分の人たちがグローバリゼーションの競争に乗らないと思った人たちが、こういうことをね、こういう幸せとか豊かさの中でっていうことって、出てくるはずで、そういう意味では、すごい、やはり、海外旅行してると日本のこと考えるようになるってね、よく言うことですけど、やはり、インドっていう今、これだけ貧富の差が激しく、でもこれから発展もすごいしていくところになぜか残ってる僕たちの原風景みたいなところを見て考えられることっていうのは面白いかなとは思います。
[原川]
面白そうな気がします。さっきの消費者と遠いインドの生産者との関係性っていうとなんかやっぱり確実になんて言うんですか、僕たちは今一人一人がより媒体になってると思うんですよね、やっぱり。それは個人の選択でいいと思うんですけどこれは、何かしらの形で発信できるので誰しもが。だからやっぱり消費者の方がそこで繋がることっていうのは絶対インパクトはあると思うんですよね。だからどれだけ離れててもそこにアクションを起こすことで、何か確実に起こってると思うので。それはなんか今ちょっと思いますし、だからすごく興味があれば、いろんなそこから可能性はある気がしますけどね。
[江良]
ありがとうございます。本当に結構いろいろ話してきましたね。
[原川]
でも面白いですね。本当にこのコットンのきっかけに相互に学びがありそうだなって思いましたけどね。
[江良]
なんかそういう面白さ?変な話かもしれないですけど、やっぱりそういう学びみたいなものがないとなんだろう、なんかこういろんな人たちをこう引っ張るというわけでもないですけど、プロジェクトとしてね。何かこうなんだろうなぁなんか誰かを救おうよっていうことって、誰かをサポートしようよって、でもね今だったらやっぱ能登もまだまだインフラもあれだし、ウクライナもあんな感じだし、パレスチナもあんな感じだし、悲惨なものってやっぱねまだ世の中に溢れてるから、なんかやっぱり農薬がかわいそうなんだってねことだけでも、まあどうにかした方がいいんですけども、やっぱりただその前提で自分たちでも何かこうよりね、興味を持てる何かいくつかのことが重なってきた方が、やっぱそのちゃんと続けていくっていう意味でね、あの続いていく動きが作りやすいのかなっていうのは思いましたね。
[原川]
うんうんうん
[江良]
なんかかわいそうだから、とかなんだろうな、CO2があれだから、みんなで削減するんだみたいな、なんていうの、いや、した方がいいと思ってるんですけど、そういう掛け声だけね、こうするべきなんだみたいな掛け声だけかけてっても、やっぱりね、原川さんの場合はこの皿うま!、みたいな、それがない限りはやっぱりこうなってないと思うから、僕たちで言うとなんかね、洋服がかっこいいとかそういうこともあるし、まあそれはコラボレーションするブランドが頑張ってもらうことだけども、僕たちとしては何をそこから自分たちのなんかそういう豊かさにつないでいけるのかみたいな、その仕掛けというかネタが、必要、じゃないとなんか自分がワクワクし続けられないみたいなね、そういうところはなるほどねちょっと感じているところではありますね。
[原川]
それでそれが結局このプロジェクトが、なんだろうなやっぱり今日お話伺ってて、これからのまた人生のもう一つの価値観の選択肢として、気づきになりそうな気もするのでね、わかりやすく言うとお金稼ぎしていくことが幸せじゃなくて、こういう生き方とか価値観もあっていいよね、みたいなことへの気づきになるチャンスにもなりそうだなと。
[江良]
そこまで行くとすごいけどね
[原川]
うん。なんかそんな可能性はすごく感じますけどね、
[江良]
でもやっぱり大なり小なりみんないま求めてるというか探してるのはそういうことですよね。でも原川さんはそういう社会というの?つまりお金が大事、お金が大事じゃ全くなくなるってことはないと思うけど、お金じゃないもの、つながりとかね、いろんなものが、より大事になっていくっていうよう世の中って、来ると思いますか。
[原川]
いや、割と近い将来、来ると思います。なんか、やっぱり、世界の中での日本の今の状況を見ていても、それはすごく思いますね。明日なくなるとは思わないですけど、やっぱり資本主義社会の、この経済中心の仕組みで、やっぱり行き詰まる人たちも、絶対いると思いますし、この先どうなって、なんていうんですかね、やっぱり、一生右肩上がりって、
[江良]
もう、右肩上がりっていうか、多分、僕たちの子供の世代とかは、一生右肩下がりの世代ですからね、どちらかっていうと。まあ、今、ちょっと株が上がってたりとかしますけど、基本的には、僕たちが生きてきた、バブルとかで来た、基本的に経済は成長するんだっていう、時代ではもうもちろんないですよね。でも、そういう中で、身近でお金じゃなくて、こっちだよね、みたいなのって、身近で、そういう動きというか、例みたいなのが、結構、原川さんの周りとか、ポコポコ、周りにそういう方が多いから、なんか、ポコポコ、起きてそうだなっていう感じもするんですけど、なんか、エピソードみたいなのって、シェアできるのあります。
[原川]
いや、もう、本当に、それは職人に今携わっていて、まあ、どの分野もですけど、高齢化がいよいよ来てる中で、死活問題っていうか、もう、確実にやってくるのは食料難ですよね。農家が減ってて、今も、本当タネトにインターンに来てる子たちが、20代、30代前半くらいの子たちが、ポツポツいて、今は本当に、岩崎さんの70代の世代の人たちがいよいよあと何年かっていう、この狭間の中で、だいぶ生産量も落ちていきますし、このまま多分、日本が物価高になっていくのは、おそらく止まらないでしょうし、食料を買い付けて確保していくのも、おそらく難しくなる。っていうのは、もう本当に目の前に来てるのを感じるので、その中で何を大切、やっぱり食べ物ないと、生きていけないわけですから、その時は来てますね。何が一番大事なのか。本当に、分かりやすく言うと、たくさんお金持ってても、買う食べ物がなければ、いくらお金積んでも手に入らないわけで、お金なくても、極端な話ですけど、自給できれば生きていくわけでするので、その中でどういう価値観で生きていくのが自分はいいかなって、より迫られる時は、もうすぐそこまで来てると思うので。別に脅迫的な意味じゃなくて。まあ、それはやっぱり、どう見ても、人口も減っていくし、っていうのはあるので、その中で自分のできる範囲で楽しんでいこうかっていう中で、今のインドの方たちの暮らしみたいなのに、ヒントが潜んでいることは、大いににありそうだなと思いますね。
[江良]
そうですよね。
[原川]
こういうプロジェクトをきっかけに、気づきがあるかもしれないと思うと、そういうふうに、わくわくするなと思います。
[江良]
ありがとうございます。じゃあ、長く…
[原川]
大丈夫ですか?
[江良]
全然大丈夫です。長々と、逆にお話、お時間いただいちゃって、ありがとうございます。
[原川]
こちらこそ。
[江良]
じゃあ、最後に、今まで話した中で、いろいろとエッセンスはお伺いしたのですが、このプログラムの最後、お決まりの質問があってですね、これを聞いている方が、基本的に東京で聞いている、全国で聞いてらっしゃる方もいるんだけど、都市みたいなところで聞いている人が、明日から取り入れられるようなアクションということで、もし何かアイデアがあれば、教えてください。
[原川]
結局、これかなと思いますね。結局、同じこと、他の場所でも言っていると思うんですけど、まずは日々、やっぱり、衣食住というのは、生きている限りもっとも身近なものなので、何かしらの消費をするわけじゃないですか。その一つ一つのアクション、買い物というか、をしているわけで、それが僕は、社会に対する、みんながしている、できる投票だと思うんですね。だから、そこを改めて自分が買い物をすることって、ただ必要な物、欲しい物を買っている以上に、どこかに投票しているんだと思うんですよね。それを改めて、意識するということは、みんなできることだと思うんですね。その上で、買い物をするときに、一番できることは、ラベルを見るっていう、洋服でも、食べ物でも、裏なのか、これはどこで、産地はどこなのか、何が入っているのか、何でできているのか、っていうのを、まず見てみる。見てみてください、っていう。それで別に何を思ったり、思わなくても、それは皆さんそれぞれの自由ですけど、まずは、そこですかね。消費をしている時点で、どこかに投票、投資をしている。その上で、自分が、買っている物のラベルを見ることで、何か気づいたり、感じる物があると思うので。
[江良]
自分が食べている物を、どこから来ていて、何なのか、少しでも、気持ちというか、関心を受けていく、そういうことの中で、自分ごとにできる何かがあるかもしれないし、何か学びがあるかもしれないし、出会いがあるかもしれない。
[原川]
こんな物が入っているんだ、とかだけでもいいですし、洋服だったら、メイドインスリランカだとしたら、スリランカって、どこ、からとかでもいいと思う。
[江良]
そういう、つながりのご縁の中で、僕たちが生きている、みたいなことがね、知ると楽しいですよね。
[原川]
それが何かす産地が例えば、自分の食べ物だったり、自分の出身の場所だったりとか、
[江良]
ちょっと嬉しい
[原川]
うれしかったりするじゃないですか。洋服もね、インドだったら、もしかしてこれ、あの生産者さんのオーガニックコットンって書いてあるかもしれない、とかありますよね。そうですよね。
[江良]
じゃあぜひ皆さん、何かね、買い物行く時に、裏のラベルを見たりとか、あと今最近はね、通販とかでも、生産者見えたりとか、いろいろご自身ができるというか、ご自身が普段使われているお店とかあると思うので、ぜひですね、ラベルを見るということをちょっとやってほしいな、と思います。あとあれですね、原川さんは今、POPEYEで連載をされていますよね。ちょっと簡単にご紹介していただいてもいいですか?
[原川]
はい、そうですね。POPEYEで、前回ですね、割と旬のお野菜を紹介させていただくみたいな連載を2年ぐらいさせていただいたんですけど、それに続いて今回この4月から、いろんな定番料理、餃子とか、オムライスとか、カレーとか、を簡単に作ってみよう、っていう連載をしてまして。それをやっているきっかけっていうのは、料理をお家で楽しんでもらいたいな、っていうことと、ちょっと在来種、お野菜の話なんかも、交えたりしてるんですけど、そんなお話を本誌とウェブと、あとはポッドキャストも、細々とですけどやらせていただいていて、そこをよかったら見ていただけたらな、料理の楽しさを。
[江良]
そういう意味だと、ラベルを見るよりも、ちょっとハードルある人もいるかもしれないけども、ちゃんと自分で料理をするっていうのはね、さらに何か、それこそ自分ごとで食べるという、毎日、欠かさずやらなくてはいけないことを楽しむ、すごいいい手段というか、いい方法ですよね。
[原川]
豊かさの一つかなと思います。
[江良]
そうですよね。動画もありますよね。動画とかは、POPEYEのサイトとかで、ウェブで行くと、その作り方が、動画もあって、レシピもあって、ポッドキャストも聞ける。皆さんも今、ウェブサイトの方にリンクを貼っておくので、ぜひチェックしていただけるといいなと思います。
[原川]
はい。
[江良]
大丈夫ですか? 今日もありがとうございました。今日はですね、長崎県の雲仙の小浜にある、BEARDからお送りしました。お相手は、BEARDのオーナーシェフの、原川慎一郎さんでした。どうもありがとうございました。
[原川]
ありがとうございました。
Projects
Grow Organic
インドコットン生産者からプレオーガニックコットンを購入し、オーガニック移行を支援するプログラム。商品購入代金の一部を移行支援活動に寄付し、生産者、消費者と共にオーガニックの畑を育て広げていきます。
alt-Tokyo
alt-Tokyoは、都市生活と循環にまつわる課題を学びながら、一緒に取り組めるオルタナティブな仕組みを作るプロジェクトです。ポッドキャスト配信中。
Reborn-Art Festival
宮城県石巻市を舞台としたアート、音楽、食の総合芸術祭。被災地が前に進むエネルギーを生み出すため、地域の魅力や人々とアーティストとの交流から作品を作り、地域と都市の交流を生み出すことを目的としています。
東北コットンプロジェクト
東日本大震災の津波により稲作等が困難になった農地で被災した農家が綿(コットン)を栽培、紡績から商品化・販売を参加各社が共同で展開することで地域支援を行うプロジェクトです。
プレオーガニックコットンプログラム
インドでオーガニックコットンへの移行期間に収穫された無農薬綿を買い取ることで、農薬被害が存在するコットン農家のオーガニック農法への移行を支援するプログラムです。
Company
株式会社 kurkku alternative
代表取締役 江良 慶介
hello@kurkku-alt.jp
江良慶介
慶應義塾大学環境情報学部卒業。1999年よりシスコシステムズ合同会社など外資系IT企業に5年間勤務の後、バックパッカーを経て、2005年にKURKKUへ入社。2007年より、インドで農薬被害に苦しむコットン農家のオーガニック農法への移行を支援する「プレオーガニックコットンプログラム」を伊藤忠商事と共同で立ち上げ、年間約1,500農家の支援を実施。2011年、グッドデザイン賞サステナブルデザイン賞(経済産業大臣賞)受賞。また、3.11以降、津波により稲作ができなくなった農地にコットンを植え、雇用創出と地域再生を目指す「東北コットンプロジェクト」を発足させ、プロジェクトの事務局代表を務める。2012年3月より、ap bankにて復興支援事業を担当。2016年よりアーティストの力で地域の内側からの復興をうながす「Reborn-Art Festival」を立ち上げ、制作委員、副事務局長を務める。2020年より株式会社KURKKU、並びに株式会社KURKKU FIELDS代表取締役社長。2022年、株式会社kurkku alternativeを立ち上げ独立。
instagram : @keisukeera